ホーム >  出展社インタビュー >国内ではあまり知られていない希少な日本産の「血赤珊瑚」 を新たな感性でプロデュース。 女性をさらに輝かせるジュエリーを、同じ女性の立場から提案していきたい。女性社長の新たな新風。

国内ではあまり知られていない希少な日本産の「血赤珊瑚」 を新たな感性でプロデュース。 女性をさらに輝かせるジュエリーを、同じ女性の立場から提案していきたい。女性社長の新たな新風。

「血赤珊瑚」を使った希少なジュエリー を世界規模で扱っておられる(株) 望月宝飾さまにお話を伺いました。  

 

―■事務局:はじめに、会社の立ち上げの経緯について教えてください。

―■望月かおり 代表 (以下、望月):
 父が41年前に創業した会社で、私は2代目として約11年前に事業を引継ぎました。父は現在も会長職として健在ですが、事業自体は現在私が回しています。当初は一般的なダイヤモンド・エメラルドなどの宝石を取り扱っていましたが、10年程前から珊瑚の中でも希少価値の高い「血赤珊瑚」を高知県から入手して取り扱っております。品質が良いため、バブル期に中国で人気が高まり、国内への流通も少しづつ増えていきました。
 ただ、現在の日本において、「血赤珊瑚」は"おばあちゃんの家の箪笥にある形見"といったイメージが強いため、私が事業を継いでからは、若い方が普段使いしたくなるようなカジュアルラインを意識して作っています。珊瑚では珍しいハートの形や花形など、色々なデザインをお作りして、新しい事業展開をさせていただいています。

―■事務局:
元々ジュエリー業界にご興味を持たれて、家業を継ぐ予定だったのでしょうか?

―■望月:
 いえ、全然そんなこともなくて。山梨の高校を卒業し、大学進学で上京、東京で別業界に就職をしました。その後、20代後半に「帰りたいから手伝わせて」くらいの気持ちで始めたのがきっかけです。営業や展示会への出展などの経験から始め、この仕事のやりがいや喜びが増えていきました。そのような中で、いよいよ父も60代になり、事業を引き継ぐ話が出てきて、悩みながらも最終的には引き継ぐ決心をしました。

―■事務局:そうなんですね。実際に事業を引き継いだ後はどういった心境で働かれましたか?

―■望月:
 ジュエリー業界での経験が浅かったこともあり、当時は「社長です」と自信を持って言えず、名刺にも肩書は入れていないくらいでした。そこから実績を重ね、ようやく社長の肩書を入れた名刺を持つ今があります。
 ジュエリーは今でこそジェンダーレスになってきましたが、当時はジュエリーは女性のためのものという印象が強く、女性の業界と思って飛び込みました。ただ意外にも営業先や取引先は男性が多く、どう商品をアピールするかなど日々勉強でした。今は時代とともに女性バイヤーさんも増えてきましたし、作れば売れるという時代ではなくなってきましたので、時代の流れに沿ってジュエリーをお作りしています。

―■事務局:「血赤珊瑚」についてお伺いしたいのですが、聞くところによると大変珍しい宝石なんですよね?

―■望月:
 そうなんです。日本国内では宝石ってあまり採れないじゃないですか。アコヤ真珠などがありますが、養殖ができる真珠とは違って、「血赤珊瑚」は海底300m近くの深海に育つので、養殖は難しく、現在市場に出回っているものは全て天然です。よって、日本国内で採れる宝石としてはとても希少なんです。高知県沖で採れるのですが、珊瑚の中でも血のように深い赤色をしているものを「血赤珊瑚」と呼びます。こんなに希少なものなのに、国内ではあまり知られていないのです。しかも海外、特に中国では、この赤い色が人気なのでどんどん出荷されてしまいます。もったいないなという気持ちがあります。日本の方にももっと身に着けていただけるようにプロモーションする必要がありますね

―■事務局:ジュエリーの製造はどのようにされているのでしょうか?

―■望月:
 企画やデザインは自社で行い、製造は外注をし、全てメイドイン山梨でお作りしています。海外のお客様からは「MADE IN YAMANASHI」「JAPAN QUALITY」と高く評価していただいています。「血赤珊瑚」は高知県が産地ですが、ジュエリーの加工は、国内有数の工房が集まる山梨県・甲府がとても良いです。老舗の工場も多いので、ノウハウもたまっています。そもそも他社で珊瑚を取り扱ったジュエリー自体があまりないということもあり、甲府では「珊瑚なら望月」と言っていただいております。本当にありがたく思っています。

―■事務局:最後に、今回のIJKに向けて来場者の方へメッセージをお願いします。

―■望月:
 
当社の「血赤珊瑚」をぜひ一度見ていただき、多くの方に「血赤珊瑚」を知っていただきたいです。「血赤珊瑚」は1ミリ大きくなるのに5年〜10年程かかり、加工できるものはわずかですし、希少性が非常に高いです。その希少な資源を使わせていただいているので、是非この重みのある製品に、皆様が触れるきっかけになれるように努めていきます。IJKには「血赤珊瑚」以外のジュエリーも出品しますので、ぜひ弊社のブースにいらしてください!


<お話伺った方>
(株)望月宝飾 代表取締役 望月 かおり氏
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※このインタビューは2022年4月28日時点のものです。

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